山陰本線と海は切り離せない。山陰地方は日本海沿いに市街地が形成されているから、必然的に海岸線を沿うように線路が敷かれている。
前回の記事では列車が海岸を走る絶景スポットを書いたので、今回は駅から海まで徒歩0秒の折居駅について紹介していく。
折居駅
駅から徒歩0秒で絶景
折居駅は島根県浜田市にある。
地図を見ればわかる通り、駅から海まで圧倒的な近さに位置する。
一車線の道路を挟んだだけですぐに海岸にたどり着くことができ、まさに駅から徒歩0秒で絶景が広がっている。
この駅は国道9号線にも面してはいるが、駅舎があるのは線路を挟んだ細い道路側。
つまり駅から出ると絶対にどこまでも広がる日本海を見ることになるんだ。
小さな駅舎
駅舎そのものは小さいもので、もちろん無人駅だ。
外観は海と空をイメージしているのか青色に塗られ、窓に描かれた謎のハートがかわいらしさを演出している、ような気がする。
一応駅前は車をとめられそうなスペースはあるけど、正式な駐車枠が設けられているわけではないので長時間駐車はできなさそう。
駅舎の中にはノートが置いてある。この駅を訪れた人が自由に旅の思い出を書き残していくことができる。
跨線橋から切り取る海
折居駅は駅舎からホームまでアクセスするための跨線橋が設置されている。
この跨線橋には窓があり、ちょうど海を切り取るように窓枠が設けられているんだ。
まるで額縁のようなデザイン。
海を飾るという斬新な切り取り方。
一日の乗車人員
これだけ景色も景観も美しい駅だが、一日の乗車人員は平均8人しかいない(2019年)
折居駅は市街地から離れていて、周辺は海水浴場と小さな集落くらいしかないから仕方ないところ。
とはいえこの少なさは鉄道維持を考えると非常に厳しい数であるから、行けるときに行っておくべき駅なんだ。
この駅で撮れる写真
海に浮かぶ駅名標
この写真だけでいかに海までの距離が近いかがわかると思う。
国道側から撮影。焦点距離は105mm。
海と駅の組み合わせはやはり神秘的だと思わせる一枚を撮ることができる。
踏切も美しい
折居駅だけでなく、その近くに設置された踏切もまた海と道路を仕切っているように佇む。
ここの踏切は「少女レイ」のイラスト背景のモデルでもある。
駅舎の中に置かれたノートには、この曲のファンが聖地巡礼目的で訪れたことも書き残していた。
海岸の上を走る列車
駅から海までの距離が近いということは、その近くを走る線路も同じように海沿いを走ることになる。
むしろ海沿いどころか「海岸線の上を走る」という表現がぴったりだと思う。
駅から浜田市方面へ少し進んだところに誰でも利用できる駐車場があり、ここでも青々とした海と空を走る車両が撮影できるのでおすすめ。
駅前カフェ
Gallery & Cafe FUN
折居駅の隣に古民家カフェがある。
二階からは海を眺めることができ、コーヒーを飲みながらゆったりとした至福の時間を過ごすことができる。